「レバーハンドルをひねっても水が流れない。何とかしないと。」

 

そんな時にも、すぐに水道工事会社に電話をするのではなく、ご自分で解消できるかどうかを判断できるように、対処法をお教えいたします。

 

水が流れない理由は次の２つが考えられます。

 

1. 給水が止まっている。
2. トイレの不具合により、水が流れない。

 

まずは、キッチンや洗面所、浴室などの蛇口をひねり、給水があるかどうかを確かめます。

もし出ない場合は、玄関先にある水道の元栓が開いているか確認しましょう。

マンションの例。一戸建ては多くの場合、外のメータボックス内かその付近にあります。

開いているのに水が出ない、あるいは元栓のありかがわからない場合は管轄の水道局に確認してみましょう。

 

キッチンやお風呂など、他の水まわりの水栓からは水が出るのに、トイレの水だけが出ない場合は、トイレになんらかの原因があります。

 

1.タンク内に水があるのに水が出ない。➡レバーとゴムフロートの連結に問題があります。

2.タンク内に水が給水されていない。➡止水栓、ボールタップ、浮き玉に原因があります。

 

それぞれの対処法を説明します。

 

1.タンク内に水があるのに水が出ない場合の対処法

 

タンク内に水があるのに、水が出ないということは、タンク脇のレバーハンドルが反応しないということです。

本来は、レバーを引くと、タンク内の排水弁を閉めているゴムフロートが引き上げられ、溜まっている水が便器に流れます。

レバーを引いても、ゴムフロートが引き上げられないということは、レバーとゴムフロートをつなぐ鎖が切れている可能性があります。

レバーとゴムフロートをつなぐ鎖が長すぎても引き上げられませんが、突然レバーが反応しなくなったのであれば、切れた可能性が高いので、ゴムフロートを交換します。

まずは、止水栓を止めます。

タンクを開け、ゴムフロートを引っ張って、タンクの水を流します。

ゴムフロートは先端が排水弁にしっかりはまっていますので、力を入れて引き抜きます。

切れた鎖のフック側も取り外します。

 

トイレによっては、タンク内が複雑な構造に見える場合がありますので、新しいゴムフロートを取り付ける際に手順を間違えないよう、一連の作業を覚えておくか、画像に残しておくようにしましょう。

 

あらかじめゴムフロートの種類がわかっていれば、購入しておきます。

わからない場合は、古いゴムフロートを持参してホームセンターで新品を購入し、同じ手順で交換します。

 

チェーンの長さが適切でないと、レバーを引いてもゴムフロートをうまく引き上げられません。フックを取り付けた後、レバーを引いて、適切に作動するかお試しください。引き上げられない場合は、チェーンについているフックの位置を調整して、うまく作動するまで繰り返します。

 

鎖が切れていないのに、レバーが空回りする場合は、レバーハンドルの種類によって対応が異なりますので、水道工事受付センターにご連絡ください。

 

 

2.タンク内に給水されない場合の対処法

 

まずは、トイレの止水栓が閉まっていないかを確認します。

止水栓は時計回りにまわすと水が止まります。もし、時計と反対まわりに回るようであればそれ以上まわらなくなるまでまわします。

キッチンや洗面所の水は出て、トイレの止水栓も開いているのに、タンク内に水が溜まらないということは、ボールタップか浮き玉に問題があります。

浮き玉は、タンク内に水が溜まってきたら浮き上がって水を止めます。

タンクに溜まった水が流れ、浮き玉が下がったら、タンクに給水します。その動きに連動しているのがボールタップです。

 

浮き玉が上がっているのに水が溜まっていない➡原因はボールタップにあり。

浮き玉が下がっているのに水が溜まっていない➡原因は浮き玉にあり。

 

浮き玉とボールタップは、別々に交換できるものと、そうでないものがあります。

交換方法の流れは同じです。

 

まずは止水栓を止め、タンクと給水管をつなぐナットを外します。

通常、給水管を外すと、タンク内にある、ボールタップと浮き玉も外れます。

 

事前に規格がわかれば、交換が必要なボールタップか浮き玉を購入しておきます。わからなければ、古いものをホームセンターに持参して、新品を購入します。

この段階で、別々に交換できるかそうでないか判断できるはずです。

 

取り外した手順で、交換が必要な方を取り付けます。

 

交換前の状態に戻して、給水されるかを確認し、水が溜まったらレバーを引いて水が流れれば完了です。

それでも解決しない場合は、水道修理受付センターにお電話ください。

 

トイレの部材や細かなしくみは、メーカーや製造年により、多種にわたります。

今回ご紹介したのは、一般的なケースですが、当然のことながらすべてに当てはまるわけではありません。

「ちょっと厳しそうだな」と思ったら、無理をせずに水道修理受付センターにご連絡ください。